失意泰然・得意淡然の徒然日記

フルマラソン完走目指して始めた練習のことや、食べたもの、読んで面白かった本、大好きな将棋のことなど取り留めなく書いていきます。

『いつかわたしに会いにきて』エリカ•クラウス

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Instagram先日、古本屋に行って興味のありそうな小説を何冊か買いましたが、表題の本を今日読了。

この作者、アメリカ人ですが、翻訳されている本はまだこの一冊だけです。2002年に刊行された文庫本なので、残念ながらあまり日本では売れなかったのか、そもそも最近では小説を書いていないのかその辺は定かではないです。この作品は13からなる短編集で、全て女性が主人公です。とても抑制の効いた文体で描かれていて、時々読んでいてぞくっとするような場面もあって、エッジがたっているなぁというのが第一印象でした。

『浮かぶには大きすぎるもの』『情け』『ノー•ユニバース』の三つが私の中でのワンツースリー。前半の作品が特に面白かったです。普段あまり読まないタイプの小説だったので、結構新鮮でした。

それにしてもハヤカワepi文庫はこういう掘り出しもんから(と言っちゃあなんですけど)、カズオイシグロやミランクンデラのような大御所までラインナップが充実してますなあ。そうそう、カズオイシグロさんの新刊が3月に発売予定ですが、今からとても楽しみです。