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学生の頃に小林秀雄さんにはまり、内容はよく分からずも、その自由でどこに向かうかわからない文章のリズムに酔いしれていました。
この本も親父の本棚にあった単行本を勝手に持ち出して読んだことがありましたが、今では新潮文庫の100冊の中に入っているんですね。と思うと感慨深いものがあります。
対談集なのですが、饒舌な印象のある小林秀雄さんが、どちらかと言えば聞き手に回っているのが印象的でした。
名文が散りばめられていますが、私が記憶に残った文章は『ほんとうにうまい質問をすればそれが答えだ』『わかるということはわからないなと思うことだ』など。
芸術や数学や骨董や教育など、融通無碍に色んな話題を楽しんでいる様子が字面から見えるようで羨ましい気がしました。