読了した感想ですが、コーラの味を変えたときの経緯も率直に振り返っており、飾りない人柄を感じました。内容もわかりやすく、またさまざまな実際の事例を挙げて説明しているので説得力がありました。
肝心なビジネスで失敗する人の法則ですが、
もっとも重要なのは、リスクをとるのを止めること。続いて、
1.柔軟性をなくす
2.部下を遠ざける
3.自分は無謬だと考える
4.反則すれすれのところで戦う
5.考えるのに時間を使わない
6.専門家と外部コンサルタントを全面に信頼する
7.官僚組織を愛する
8.一貫性のないメッセージを送る
9.将来を恐れる
10.仕事への熱意、人生への熱意を失う
つまり、リスクをとるのを止め、柔軟性をなくし、部下を遠ざけ、自分は無謬だと考え、反則すれすれのところで戦い、考えるのに時間を使わず、外部の専門家を全面的に信頼し、官僚組織を愛し、一貫性のないメッセージを送り、将来を恐れていれば、かならず失敗する、ということですね。
あと、この本の中に面白い話があったので、紹介します。専門家を信頼するのくだりの中での話ですが、こんな内容です。
10月になった。あるインディアン部族の酋長が今年の冬は厳しくなると予想した。そこで全員に薪を集めるように指示した。念のためにアメリカ気象局に電話して、厳冬になるかどうか聞いてみた。「長期予報では厳冬になる可能性があるとされています」という答えだった。そこで酋長は念のためにもっと薪を集まるように指示した。1週間後にアメリカ気象局に電話すると厳冬になるだろうという。そこで薪になりそうな木片を残らず探すように指示した。2週間後に再びアメリカ気象局に電話して「この冬は確かに厳冬になると断言できますか」と質問した。答えはこうだった。「絶対に厳冬になります。インディアンが必死になって薪を集めていますから」
この本の面白さが少しでも伝わればいいですけど。