素直な語り口で率直に人生を振り返っているのに驚きました。だって、酒に賭け事に女になんて書いてあるんですよ。賭け事も麻雀にバカラに、しかも1000万円損してとかそんなことまで書いてました。
「依田くん、何がみじめかって、碁が弱い碁打ちの人生ほど、みじめなものはないよ」と言われたひとことで、人生が壊れていく境目に自分はいるのではと考え、もう一度碁に打ち込むようになったというくだりはジーンときました。
あと、虚仮の一念と、気持ちをいかに強く持ち続けることができるかが勝負を分けるというところは、何となくわかるような気がしました。もちろん研究や努力は必要だけど、強い気持ちがないと絶対に勝負には勝てない気がします。
勝負師の方が紡ぎ出す言葉は、これほどまでに重いものか、ということですね。