この本も20年くらい積ん読していましたが、ようやく読む気になりました。
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著者はイタリア系ユダヤ人でアウシュビッツに収容されましたが、奇跡的に生還した経験を持つ化学者です。
本書は21章からなり、各章には鉄やウラニウムなどの元素がタイトルに置かれています。1970年頃の作品で、過去を追憶した自伝的なエッセイと短編小説からなっています。アウシュビッツの体験も少し触れられています。
なかなか難しい内容、というのが第一印象でしたが、ずしりとした重さを感じさせる本で、体内にじっとりとした読後感が残りました。