『直感力』羽生善治

Instagram言わずと知れた将棋界の頂点に長く君臨している羽生さんの著作を読了。

棋士は直感と読みと大局観の三つを使いこなしながら対局に臨んでおり、経験を積むにつれて直感と大局観の比重が高くなるとのこと。この本では直感の磨き方や、囚われない心持ちについて記載されています。羽生さんがどんなことを思いながら対局に臨んでいるかについてかなり詳しく書かれていてとても興味深く読みました。

羽生さんは現役棋士最強で二度と破られることのない記録を数々打ち出してますが、結果に対する目標はほとんど立てず、ただひとつ思っているのは、いま自分が思い描いているものとは違う姿になっていたいということ。計画どおりとか構想どおりを超えた意外性とか偶然性、アクシデント、そういうあれこれの混濁したものを併せ呑みながらてくてくと歩んでいくのが一番いい形と思っている、というくだりには思わず唸ってしまいました。